フィリピン洪水対策に5千億ペソ投入の実態

マルコス・ジュニア大統領は、2022年7月以降、フィリピンの洪水対策プロジェクトにかかる費用が5000億ペソを超えたことを明らかにしました。

毎年、国内のいくつかの地域が嵐や連続する豪雨によって深刻な洪水に見舞われることが多々あります。この洪水は、何十年にもわたってフィリピンの一貫した問題となっています。

最近では、南西モンスーンや熱帯低気圧クリシング、ダンテ、エモングの影響で、フィリピンの多くの地域が洪水に見舞われました。マルコス大統領は、2025年の大統領年次報告(SONA)で、洪水対策プロジェクトの失敗が洪水を引き起こしたと認めました。

マルコス・ジュニア大統領は、実際に洪水対策プロジェクトを自ら視察したと述べました。2024年には、スーパー台風カリーナが全国のいくつかの地域に甚大な被害をもたらした後、フィリピン全土の洪水対策マスタープランを望んでいると表明していました。

この洪水対策マスタープランは、約120万人に利益をもたらすと期待されていました。大統領は、公共事業道路省(DPWH)に対し、他の部門と洪水管理プログラムを統合するよう求めました。

最近、GMAニュースの報道によると、ボンボン・マルコス大統領はDPWHからフィリピンの洪水対策プロジェクトに関するリストを受け取りました。マルコス・ジュニア大統領は、洪水対策プロジェクトにかかる最新の総支出額も明らかにしました。

マルコス・ジュニア大統領によれば、2022年7月以降、フィリピン政府は洪水対策プロジェクトに5450億ペソを既に費やしています。この報道によると、この金額は2022年7月から2025年5月までの9,855件の洪水対策プロジェクトに資金を提供しました。

「2022年7月から今日までのすべてのプロジェクトの総費用は5450億ペソです。これは非常に大きな数字であり、どの基準から見ても非常に大きな数字です」と大統領は述べました。

ボンボン・マルコス大統領は、6,021件の洪水対策プロジェクトが3500億ペソ以上の価値があることも明らかにしました。しかし、この報道によると、これらのプロジェクトがすべて洪水対策構造物の建設であるのか、既存の洪水対策プロジェクトの修理や再建であるのかは不明です。

国家首都圏(NCR)は、1,058件のプロジェクトに525.7億ペソを費やし、洪水対策プロジェクトで最も多くの支出をしています。地域IIIは1,617件のプロジェクトに980.1億ペソ、地域Vは866件のプロジェクトに496.1億ペソを費やしています。

以前、大統領の年次報告に続いて、アラン・ピーター・カエタノ上院議員は、プロジェクトが原因で洪水が発生しているという報告をSONAで初めて聞いたと述べました。

【用語解説】
1. マルコス・ジュニア大統領 – フィリピンの現大統領、フェルディナンド・マルコス・ジュニア。
2. SONA – State of the Nation Addressの略で、大統領が国民に向けて行う年次報告。
3. DPWH – Department of Public Works and Highwaysの略で、フィリピンの公共事業道路省。
4. スーパー台風カリーナ – フィリピンを襲った大規模な台風の名称。
5. 南西モンスーン – フィリピンに影響を与える季節風の一種で、雨季に多くの雨をもたらす。


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