カランピット市のレム・ファウスティーノ市長は、洪水被害者のための「E-Ayuda(※)」抽選コンテストを実施したことで、ネットユーザーから非難を受けています。
過去数日間、台風の影響でルソン島の多くの地域が洪水に見舞われました。授業は数日間中止され、政府機関での業務も停止しています。ネットユーザーたちは、自分たちの地域での洪水の様子を写真や動画でSNSに投稿しています。
レム市長も住民に洪水の写真を共有するよう求めました。しかし、多くのネットユーザーはこれを好ましく思いませんでした。
この政治家は、ブラカン州カランピットの住民に対し、洪水で浸水した自宅で家族と一緒に撮ったセルフィー写真を共有するよう指示しました。
これは、カランピット市長が「E-Ayuda ni Mayor Lem」と呼ぶ抽選コンテストの一環です。カランピットの住民は、投稿に自分の写真や動画、名前、バランガイ(※)、GCash(※)番号をコメントするだけで参加できます。
抽選コンテストの参加者は、投稿をシェアし、Facebookの友達をタグ付けする必要があります。また、市長のFacebookページをフォローしていることも条件です。
投稿のコメント欄では、ネットユーザーがカランピット市長を非難しました。市長のFacebookページも、公式な抽選エントリーリストに含まれるためには、参加者が手順を守るようにと注意を促しました。
これに対して、オンラインコミュニティからは笑いと怒りの反応が寄せられました。コメントした多くのネットユーザーが、この政治家を批判しました。
あるネットユーザーは、住民全員が洪水被害者であるため、抽選エントリーは不要であると指摘しました。また、他のネットユーザーはこの件について面白いコメントをしました。「『イカゲーム』のようなことをしたいのですか?」と、韓国のデスゲームを題材にしたシリーズを引き合いに出してコメントしました。
別のネットユーザーは、抽選コンテストには適切な時期があると指摘し、洪水の時期に行うのは不適切であると述べました。
【用語解説】
– E-Ayuda(エー・アユダ): フィリピンでの「電子的な支援」を指す言葉で、特にオンラインでの支援や援助を意味します。
– バランガイ: フィリピンの最小の行政区画で、日本の町内会や自治会に相当します。
– GCash(ジーキャッシュ): フィリピンで広く使われているモバイルウォレットサービスで、送金や支払いに利用されます。