フィリピンに新たな熱帯低気圧「ファビアン」発生

フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)によりますと、フィリピン領域内で低気圧が熱帯低気圧に発達しました。

2025年8月8日(金曜日)、フィリピン大気地球物理天文局は、フィリピン領域(PAR)内で新たな気象擾乱が発生したことを監視しました。

この低気圧は現在、熱帯低気圧に強化され、「ファビアン」と名付けられました。これは8月に入って初めて形成された熱帯低気圧であり、2025年に国内の監視区域に入った6番目のものです。

この熱帯低気圧は、イロコス・スル州のシナイトから西へ約145キロメートルの地点に位置しています。最大風速は時速45キロメートル、突風は最大で時速55キロメートルに達し、ルソン島北部を時速約10キロメートルでゆっくりと北西に移動しています。

PAGASAは、フィリピン領域外にある別の気象システムである熱帯暴風雨「ポドゥル」も監視しています。この暴風雨は、ルソン島極北部の東2,550キロメートルの地点で最後に追跡され、風速75キロメートル毎時、突風は最大で90キロメートル毎時に達しています。「ファビアン」よりも速く、時速15キロメートルで移動しています。

「ポドゥル」は、8月10日または11日までに台風としてフィリピンの境界内に入る可能性があります。他の嵐が形成される前に入ると、現地では「ゴリオ」と名付けられます。一方、南西モンスーン、またはハバガット(※フィリピンの南西季節風)は、依然として国内の広範囲に影響を及ぼしています。

8月9日(土曜日)の朝までに、ビサヤ、ビコール地方、ミマロパ、ザンボアンガ半島、北ミンダナオ、カラガ、ダバオ地方、ケソン、パラワン、メトロマニラ、カラバルソン、その他のミンダナオ地域を含む多くの地域で、散発的な雨と曇りの空が予想されています。

PAGASAによりますと、2つの気象システムが監視され、モンスーンが依然として活発であるため、特に洪水や地滑りの危険がある地域の住民は、警戒と準備を怠らないようにしてください。

【用語解説】
1. PAGASA – フィリピン大気地球物理天文局の略称。
2. PAR – フィリピン領域(Philippine Area of Responsibility)の略称。
3. ハバガット – フィリピンの南西季節風。


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