ローマの中世塔崩壊で作業員が犠牲に

ローマで中世の塔が崩壊し、その下敷きになった労働者が死亡したと報じられています。

ルーマニア人の労働者が月曜日にローマで瓦礫の下に数時間閉じ込められました。この男性は月曜日の遅くに救急隊によって救出され、重篤な状態で病院に搬送されましたと、ローマ警察のラベルト・ジャンニーニ署長が以前に述べていました。

映像では、最初の崩壊がグリニッジ標準時の午前10時30分頃に発生し、約90分後に2回目の崩壊が起きたことが示されています。窓からは崩れた石材の音と共に、ほこりの雲が噴き出しました。2回目の事故は、消防士が空中はしごを使って構造物の作業をしている間に発生しました。

2人目の労働者もルーマニア人で、ほぼすぐに救出され、重傷を負ったものの命に別状はない頭部の怪我で入院しました。他の2人の労働者は軽傷を負いましたが、入院治療を拒否しました。消防士に怪我はありませんでした。

当局は建設現場を押収したと、イタリアの日刊紙「コリエーレ・デラ・セラ」が報じています。

13世紀の教皇によって建てられた塔

この塔は博物館と会議スペースに改装される予定で、中央のピアッツァ・ヴェネツィアからコロッセオへと続く広い通り、フォリ・インペリアリ通りの途中に位置しています。建物はまだ立っていましたが、内部には大きな損傷が見られました。

かつて市庁舎のオフィスが入っていましたが、2006年以来使用されておらず、来年終了予定の4年間の改修プロジェクトの一環として作業が行われていましたと、ローマ市当局が述べています。

EUの資金で行われている修復作業のため、塔の周囲のエリアは歩行者の立ち入りが禁止されていました。

この建物は13世紀初頭に教皇インノケンティウス3世によって彼の家族のために建てられ、もともとは現在の2倍の高さでしたが、14世紀と17世紀の地震による損傷の後に縮小されました。

【用語解説】

– フォリ・インペリアリ通り(Via dei Fori Imperiali):ローマの中心部からコロッセオへと続く広い通り。
– 教皇インノケンティウス3世:13世紀初頭に在位したローマ教皇。
– コリエーレ・デラ・セラ(Corriere della Sera):イタリアの主要な日刊新聞。


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